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「ピルケ!」(悪魔を呼び出す呪文) 「ウ〜ブルルルルルル」(悪魔の声) 「パドルケ!」(悪魔を追い返す呪文) 「ファウスト」の中で道化が悪魔をいたぶるシーンに出てくる台詞なんですけど、すっごいインパクトなんですよ。 (お笑いじゃあないけど)この呪文ネタの天丼には、悪魔でなくても“参った”と言いたくなりましたよ。 悪夢以外の何ものでもないシーンだったわ〜。(でもすっごく面白い) この「ファウスト」は、世の中の全てが悪意に取り囲まれているようなお話でした。 (シュバンクマイエルの映画って殆どそんな感じなんですけど、他の長編、「アリス」や「オテサーネク」より黒いものを感じます) 街で奇妙な配っている地図を受け取ってしまった男が、地図にある目印の場所へ行ってみると、そこで“不気味な世界”に取り込まれていく。 自らファウストと名乗り出し、地獄からメフィストフェレスを呼び寄せ、魂と引き換えに自分の欲望を満たそうとする。 その願いは叶うのか? 地図を受け取った瞬間から“世界”は奇妙な恐ろしい方向へ進んで行くのですが、戸惑いながらも“奇妙な世界”に順応して悪に染まっていく主人公の方が恐かったですね。 ファウストとメフィストフェレスの闘いでもあり、人間と悪魔の駆け引きという感じもしました。 ワケのわからない妄想の世界でワケのわからない事が次々に起きて、気持ち悪いのに最後まで目が離せない不思議な話でした。 最後が恐かったです。 悪に嵌るとずぶずぶに墜ちていく事が、身も蓋もない程に表現されていると思いました。 映像は言う迄もなく、最高です。 実写とマリオネットとクレイアニメを効果的に使いこなして、不気味で魅力的な妄想の世界が繰り広げられています。 ファウスト ファウスト伝説をもとに、チェコの伝統的な人形劇や、粘土、錬金術などを用いたアニメと実写を融合させて現代のメフィストフェレスを描く、長篇二作目。 ゲーテに代表される「ファウスト」像は、世俗的欲望に溺れた人間が悪魔によって地獄に堕とされるという民間伝説がもとになっている。16世紀末、劇作家C・マーロウによる戯曲「フォースタス博士」でファウストは、さらなる知識を求め自己の拡大を求める肯定的な人物として描かれ、教会的偏見を脱したヨーロッパ自我のめばえと評価された。 シュワンクマイエルの『ファウスト』の主人公は、マーロウ的ともゲーテ的とも異なっている。 さしたる欲望ももたないごく普通の男が、ふとした偶然により何かに操られるように罠にはまっていく悲劇。 |
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