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help RSS 黒地の絵〔松本清張〕

<<   作成日時 : 2008/12/14 21:15   >>

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画像現代小説の第2集。
朝鮮戦争のさなか、米軍黒人兵の集団脱走事件の起った基地小倉を舞台に、妻を犯された男のすさまじいまでの復讐を描く「黒地の絵」。美術界における計画的な贋作事件をスリリングに描きながら、形骸化したアカデミズム、閉鎖的な学界を糾弾した「真贋の森」。他、一画家のなにげない評伝から恐るべき真実を探り当てる「装飾評伝」など7編を収める。

先日、読了いたしました。
短編集の中でも、特に重苦しいもの話が編まれた短編集かもしれない。すっごい、どんよりした気持ちになれました。

表題作の『黒地の絵』、粗筋だけ見ると“ジュコー”や“ハルヒコ”作品のようなバイオレンス満載のハードボイルドな復讐劇が始まるのかと思いきや、まったく違いました。
すごく惨めで悲しい話でした。
“生と等しく、死にも尊厳がある”と考えると、留吉は復讐できたのだろうと思えるのですが、どうにもやり切れない気持ちにさせられます。
いっそバイオレンス炸裂の復讐劇にしてくれたら、読んでいるこっちはスッキリできたかもしれないのですが、それじゃ“清張作品”ではなくなりますしね…。
後味の悪い話の多い清張作品の中でも、特に後味悪く感じました。
読了後の今も尾を引いています。

松本清張は作品名のつけ方が抜群に上手い作家の一人ですが、この『黒地の絵』というタイトルも、また秀逸。(読めばわかります)
表題作だけでなく、他のタイトルも読んでみて意味のわかる作品名ばかりで、特に『紙の牙』は最高だと思いました。
中身もおもしろかったです。

黒地の絵(傑作短編集)〔松本清張〕
二階
拐帯行
黒地の絵
装飾評伝
真贋の森
紙の牙
空白の意匠
草笛
確証
【解説】平野謙

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