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zoom RSS 乱歩ワールド大全〔野村宏平〕

<<   作成日時 : 2015/09/23 15:44   >>

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キャラクター論、トリック分類、マンネリズムと様式美…乱歩狂(マニア)が全著作を超解剖。
渾身の大乱歩論。



乱歩の全作品を網羅した方にも、これから乱歩作品を読む方にもオススメしたい乱歩本。

密林のレビューにもありましたが、巷には乱歩先生の特集本が数多くあり、出尽くしてしまったように思えますが、この本は違いました。
乱歩作品の魅力を全方位から解説解剖してあり、本の最後の章は探偵作家としての乱歩の歩みも、わかりやすく解説されています。


詳しいのに文章にイヤミがなくて、楽しいやら面白いやらで、長文の本を久々に読んだ自分でも、あっという間に読了してしまいました。

野村氏は乱歩マニアというより、乱歩研究家か乱歩博士といった方がイイ方かも?
そう思うほど、この『乱歩ワールド大全』は内容の濃い一冊でした。
(目次を見るだけで読みたくなってきませんか?)
大変かもしれないけど、次回、乱歩ものの解説本を作る機会があったなら、キャラクター編、トリック編などなど、一冊ずつ分類してほしいと思いました。



乱歩ワールド大全〔野村宏平〕
【目次】
◆第1章 キャラクター論―乱歩世界の住人たち
高等遊民―乱歩の探偵キャラの源流
探偵―乱歩作品の名探偵第一号は誰か
怪人―神出鬼没、大胆不敵な好敵手の幼児性
美女―投影された乱歩のフェティシズム
美少年・美青年―作品に描かれた同性愛的描写
幼児―幼児の描写の名手・乱歩
◆第2章 キーワードから読み解く作家・乱歩
変身願望―生涯抱き続けたコスプレ願望
隠れ蓑願望と厭人病―根底に流れる「引きこもり」思想
胎内願望―押入れの中の享楽
覗き趣味―人間の本性をすき見する
レンズ嗜好―異世界の入り口としての装置
浅草趣味―犯罪嗜好者のおもちゃ箱
見世物趣味―愛着と郷愁のモチーフ
ユートピア願望―パノラマ趣味が生んだ人工楽園
人形愛―人工物に込められた永遠の美
性的倒錯―繰り返し描かれたフェティシズムの淫楽
残虐嗜好―郷愁としてのグロテスク
探偵小説趣味―名探偵たちへのオマージュ
怪奇趣味―表現方法としての怪奇的演出
自己愛―自己蒐集とセルフパロディと自虐性
◆第3章 乱歩作品類別トリック集成
犯人(または被害者)の人間に関するトリック
犯人が現場に出入りした痕跡についてのトリック
犯行の時間に関するトリック
凶器と毒物に関するトリック
人および物の隠し方トリック
その他各種トリック
暗号記法の種類
異様な動機
トリッキイな犯罪発覚の手がかり
結末のパターン
◆第4章 シチュエーションの様式美―偉大なるマンネリズム
活劇的なシチュエーション
犯人が被害者や探偵に恐怖や警告を与えたり、世間が騒ぐのを見て楽しむシチュエーション
エロティックなシチュエーション
◆第5章 探偵作家・乱歩クロニクル
乱歩前史―作家デビューまで
初期作品の時代―本格ものから変格探偵小説へ
絶頂期―代表作連発も低い自己評価
通俗長編の時代―探偵小説ブームを牽引
戦時中―旧作の発禁と厭人病の克服
戦後時代―日本の本格長編ミステリ時代の到来

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