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zoom RSS わたしは、ダニエル・ブレイク〔2016〕

<<   作成日時 : 2017/04/09 13:11   >>

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59歳のダニエルは、イギリス・ニューカッスルで大工の仕事に就いていたが、心臓の病でドクターストップがかかる。
失職した彼は国の援助の手続きを進めようとするが、あまりにもややこしい制度を前に途方に暮れる。
そんな中、ダニエルは二人の子供を持つシングルマザーのケイティと出会う。




タイトルと何回か見た予告編から、ストーリー展開とオチは予想してましたが、その予想以上にド直球な内容でしたので、もう何から語っていけばいいのやら、という思いです。


就労意欲満々なのに心臓病で医者に就業は止められているのに、国からの援助が受けられない。そして、就業不可能だから職安が納得する就職活動もできない為、失業給付を受けられないという生活費に関しては八方ふさがりの主人公ダニエル。

しかし、金は無くても、人間関係には恵まれているのがダニエルの強みの一つだと思いました。
職安で知り合ったシングルマザーのケイティ母子と親しくなり、ケイティの住む貸家の配管を修理して上げたり、自分も切羽詰まってるのに電気代を出してあげたり、木材で部屋に飾るアクセサリーを作ったり、一緒に食卓を囲んだり。お金は無いけど、良い雰囲気で楽しそう。
元の職場の同僚も良い人でダニエルを気にかけているし、隣人の胡散臭い商売をしている黒人青年も“困った時は何でも言ってくれ”って本気で心配してくれてるし、職安も杓子定規な連中ばかりでもなく良い人もいたりして、人間関係に関してはなかなかいい感じでした。

“こんだけ良い人間関係に恵まれているなら、もうちょい何とかならなかったのかなぁ?”
と、観ててもどかしくなるトコもありましたし、他人を頼らないダニエルの実直さとプライドの高さが、自分で自分を追い込んでいるように見えました。

だが、しかし。
主演の俳優が良いからなのか、惨めさは感じなかったですね。

いや、しかし。
“惨めな感じはしない…けど、でも……”
と、思ったのが正直なトコかな。
内容がすごく現実的だから、すごく身につまされました。
この映画から、“金が無い生活のキツさ”を思い知らされましたもの。

強気で就労意欲もあるダニエルが困窮の末に家財道具の殆どを売り払ったシーンが、特にキツかったです。
寂しいしわびしいし、何とも言いようのない気持ちになりました。
ダニエルが寂しそうでも、少しサバサバしたような顔に見えたのが、よけい辛かったし。

この後のシーンでケイティの長女が訪ねてきてくれて、すごくホッとしました。
もう二度とケイティ母子と関わることなく、物語が終わってしまうのかと、思っていたので。

ダニエルについて長々と書いてしまいましたが、観てる時はケイティに、より感情移入してしまいました。
ケイティは十代で親の反対を押し切って結婚したらしく、しかも2回結婚経験のあるシングルマザーなのですね。
親と断絶しているわけではないのですが、市の紹介とはいえ何のつてもないニューカッスルにロンドンから引っ越してきたので、親を頼って子育てする気は無いという芯の強いの女性と思われます。
ダニエルと同じく意地っ張りというか、誇り高いのでしょう。
そんな彼女がフードバンクやスーパーでやらかした事とか、貧困女性が最後に稼ぐ場所でのシーンは、もう見てられませんでした。
中でもキツかったのはフードバンクでのシーンですかね。ケイティと一緒に泣いてしまいましたよ。もう…。
かなりキツイ状況にいたケイティですが、何とかまともな支援者と巡り会えたようで、さらに追い込まれているダニエルを気にかけ、その支援者を紹介してくれたシーンに、すごくホッとしました。
上記の文章と重なりますが、もう二度と二人は会わないんだって思いましたし。

しかし、心底ホッとできたのも束の間、最後は……でした。
予告編と粗筋からオチは予想できていた筈なのに、ダニエルとケイティの人柄を好きになってしまったので、彼らの幸せを期待しながら映画を観てしまっていたんですね。

あのラストも良かったと思っていますが、欲を言わせてもらうとダニエルの完全勝利が観たかったです。
せっかく、いいところまで来たのに…。

最後は頭が痛くなるほど泣きましたが、観て良かったと思ってます。
人に寄っては暗い気持ちで終わってしまうタイプの映画かもしれませんが、自分は悲しいだけの結末とは思いませんでした。

ダニエルは最後まで人として立派だったし、ケイティ母子にはより良い未来が開けているように思えました。

と、ここまでが昨夜打ち込んだ感想になります。


一晩にたっても、『わたしは、ダニエル・ブレイク』について、まだアレコレ考えてしまいます。

今日思うことは、
“やっぱし、世の中カネやんけ!”
かな。

生活も人助けもカネが無いと始まらないですよね。

よく困ってる人相手に
“こっちでできる事があれば協力するよ”
なんて、世迷い事をほざく輩がいますが、
“テメーにできる事なんざ、クソの役にも立たねーんだよ! ボケ!”
って言ってやりたくなります。
まぁ、自分もいい年ぶっこいた大人なんて、一応“ありがとう”くらいは言いますがね。

人間社会で本気で困る状況って、カネが無い時だけど、本気で困ってる時ほど知人友人親戚に助けを求められないモンですよね。
だから、行政に頼るのに、そのギョーセーがクソの役にも立たなかったというのが、映画なのに現実味あり過ぎて、グウの音も出なかったッス。
その中でも誇りと尊厳を失わなかったダニエルとケイティですが、自分が同じ状況に置かれたら、あそこまで頑張れないです。

……………。
そおなんですよ……。
頑張らないヤツが報われないのは、まぁ仕方ないですけど、あそこまで頑張れたダニエルが報われないなんて、ホント悔しいッス。
映画なのに、まるで自分の知ってる人が遠くにいってしまったみたいで、思い出すと今でも泣きそうになります。


下の画像はヒューマントラストシネマ有楽町で撮ってきたものです。
映画代の一部が貧困の方々を支援する組織へ寄付されるとのことです。。
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