妖精配給会社〔星新一〕

画像ほかの星から流れ着いた〈妖精〉は従順で謙虚、ペットとしてたちまち普及した。
しかし、今や……サスペンスあふれる表題作など35編。


新潮文庫の星作品のショートショート集は全部読んだ筈と思っていましたが、この『妖精配給会社』はどの話を読んでも初読のような不思議な気分でした。
(ただ単に内容を忘れているだけなんでしょうが、新作を読めたようなお得な感じもしました)

この文庫は他のショートショート集より無常感を味わえる話が多いせいか、読後にしんみりくるんですよね…。
表題作の「妖精配給会社」「おみやげを持って」「ひとつの装置」「終末の日」などなど、“ああ、人生って、世界って、なんて無情で無常なの~~”って思わされてしまう。
日曜日の夕方に読んでしまうと余計に暗~~い気持ちになるかも。
でも、ショートショート集として完成度の高いものが多いので、面白さは抜群です。

3つ目の「アフター・サービス」はNHKの「ショートショート劇場」でも映像化されていて、映像を見た時もすっごいイラつきましたが、文章でもイライラしますねー。
この話は毛髪関係の商品を売りつけるセールスマンよりも鈍感な買い手の画家にムカつくんです。
“いい加減で気がつけーー!って思う。
でも、現実の“アフター・サービス”ってこんなのが多いかも?
ホンットウにユーザーが必要としている“アフターサービス”って殆どが有料だものね。
(まぁ、例えば保険とか携帯の料金とか)
分かっていながらも、渋々と料金を払ってサービスを利用する自分が一番鈍感なのかも?


妖精配給会社〔星新一〕
【目次】
福の神
暗示
アフター・サービス
沈滞の時代
ある戦い
おみやげを持って
指導
おそるべき事態
夏の夜
三角関係
マッチ
妖精配給会社
恋がたき
作るべきか
ハナ研究所
ひとつの装置
宝船
銀色のボンベ
遠大な計画
逃走
すばらしい星
分工場
ごきげん保険
責任者
遺品
春の寓話
輸送中
幸運への作戦
友だち
豪華な生活
宇宙の関所
求人難
ボタン星からの贈り物
天使と勲章
終末の日

著者よりひとこと:星新一
解説:福田淳
カット:真鍋博

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