薬の神じゃない!〔2018〕

kusurinokami_2018.jpg

2014年に中国で実際に起こり、中国の医薬業界の改革のきっかけともなったジェネリック薬の密輸販売事件から材を取った社会派エンタメ映画。
上海でインドの強壮剤を販売するチョン・ヨンは、白血病を患うリュ・ショウイーから国内で認可されている薬と同じ成分で、より安価なインドの薬を購入して欲しいと依頼される。


2020年10月鑑賞。
2020年5月公開予定でしたが、一回目の緊急事態宣言(怒)のせいで公開延期になっていた映画です。
(FBのフォロワーさんのレビューのおかげで忘れずに観に行くことができました)

今、振り返ると「無事、公開されて良かったな」と。
こんな良作が公開されずに終わっていたら、泣くに泣けないし。
中国発の社会派エンタメ映画ですが、映画の最初から最後まで面白かったです。
(ノリが韓国映画っぽい感じがしました)

面白いだけでなく、現在のコロナ禍にある状況とシンクロしているシーンもありました。
主人公のヨンにインドのジェネリック薬の密売を依頼しにくる白血病患者のショウイーが感染症を防ぐために「マスクを3枚重ね」していて、同じように白血病で苦しむ人たちがマスク姿で登場するのですが、それらのシーンが生々しくてゾッとしました。
実際の事件を元ネタにしている映画なので、暗澹たる気持ちにさせられるシーンはいくつかありましたが、最後はホッとさせてくれました。

記憶違いかもしれませんが、エンドロールで「当時、中国で薬が高かったのは、高額で売りつけてくる欧米側が悪い」的なことが出ていましたが、この文言が無かったら、当局の検閲は通らなかったんだろうなと思います。

あと、これも大事。
この事件が発覚する前まで、中国は日本でいう「皆保険制度」のような医療制度ががなかったんですね。
劇中で、欧米から輸入された薬が凄まじく高額で(当時の価格が日本円で1瓶が約48万円)、「そりゃ、密売でも何でもしてジェネリック薬を手に入れたくなるわな」と思いました。
映画の元になった「陸勇事件」と映画公開をきっかけに、中国の医薬業界に変化が起きたそうです。

さて、中国がともかく、日本の「皆保険制度」「医療制度」は今後どうなっていくのか?
今更ながら、映画の感想を打ち込みながら考えてしまいました。
なんせ、RCEPが国会承認されてしまいましたし(怒)

kusurinokami_jpn.jpg

この記事へのコメント