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zoom RSS ひとにぎりの未来〔星新一〕

<<   作成日時 : 2010/05/02 14:57   >>

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画像人間の脳波を調べ、最も食べたいと思っている料理を作ってくれる<自動調理機>、遠距離通勤時代にうってつけ、眠っている間に会社まで運んでくれる<人間用コンテナ>、判断に迷った時、たちどころに指示を与えてくれる<身上相談機>、etc−こんな便利なものが出来たらすばらしいとお思いになるでしょう。
未来社会の青写真、ちょっとのぞいてみませんか……。
S・S40編。


このショートショート集も満遍なく面白いですね。
40編も入ってるし、お得感バッチリ。

どれも面白いけど、特にというのを上げると「番号をどうぞ」と「くさび」の2つ。

「番号をどうぞ」は、湖で上着と身分を証明する類いのものを一切無くし、助けを求めるも“番号が分からなければ何もできない”とあちこちタライ回しにされる災難を書いた話です。
今の時代にも通じる…かな、いや、一時期よりはもっと融通が効くようになった気もしますが、カード番号や保険証の番号などが分からないとその場では“受付てくれない”というコトはありましたよね。
まぁ、お店などでは自分の生年月日を言うとか家の電話番号を言えば身元を照会してくれるようになったから、「番号をどうぞ」の男性ほど悲惨なコトにはならないかもしれないけど…。
しかし、近い未来に身分証明を登録番号で完璧に管理するようなシステムができてしまったら、あり得なくはない話ですね。

「くさび」は、このショートショート集の中で一番ゾッとしました。
ある夫婦の間に子供ができるのですが、男性の産婦人科医は“想像妊娠”と診断するが、別の女性の産婦人科医は“おめでた”であると診断します。
夫のふがいなさに物足りなさを感じていた妻は“きっと優秀な男の子が誕生する”と嬉々としているのですが、男である夫にはどうにも子供の存在に実感が湧かず、無事に出産しても赤ん坊の姿を認めることができず、最後は…という話です。
母子関係、夫婦関係をベースに、女性の自分に都合のいいコトしか受け入れない頑さや男性の現実からできるだけ逃げようとする意気地の無さが短い話の中にギッチリつまってます。
さすが星新一。
しかし、母性の押し売りっていうのは気持ちの悪いモンだなぁと思いました。
(男性作家って、母性の押し売りを書くのが好きなのかしら。「くさび」ってタイトルにも何か意地の悪い含みを感じてしまう)
この話に出てくるオンナどもの思い込みの激しさが、もーめっちゃくちゃウザイ!
そのあたりのオンナのウザさがゾゾッとくるお話でもありました。


ひとにぎりの未来〔星新一〕
【目次】
コビト
古びた旅館で
怪盗X

にこやかな男
お待ち下さい
拳銃の感触
異変
愛の作用
成熟
はじまり
遠距離通勤時代
爆発
うちの子にかぎって
極秘の室
第一部第一課長
代償
新しい装置
かくれ家
感謝の日々
妙な幽霊
流行の病気
進歩
依頼主
番号をどうぞ
気の毒な症状
ある建物
犯罪の舞台
破滅の時
幸運の副産物
なわばり
くさび
お祈り
世界の終幕
帰郷の手続き
はい
自信にみちた生活
平和の神 
涙の雨
フィナーレ

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