毛皮を着たヴィーナス〔L・ザッヘル=マゾッホ/著 種村季弘/翻訳〕

画像カルパチアの保養地で毛皮の似合う美しい貴婦人と出会った青年は、残酷なヴィーナスに足げにされ鞭打たれる喜びを発見する。
二人はフィレンツェに旅し、青年は婦人の奴隷になる契約を結ぶが、彼女に接近するギリシア人の出現に新たな苦悩の快楽を体験する―
マゾヒズムの性愛を幻想的な世界に昇華させ、サドと並び称されるザッヘル=マゾッホの傑作長編小説。


『家畜人ヤプー』をより良く楽しむために読んでみました。
森茉莉のエッセイの中にも出てくる作家名なので、一度は読んでおかないとな~と思ってましたし。

最初はすごく楽しめたんだけど、ワンダとセヴェリーンの、“アメとムチ”というか“恋の駆け引き”の数々が焦れったくて、しょうがなかったです。
自分は無粋なので、サド女とマゾ男の恋愛遊戯が理解はできても、感覚として受け止めきれないのかもしれません。
“もぉ、死ぬまで好きにやってなさい”って感じなんすよ。
もう少し大人になってから読めば楽しめるのかも…。

解説に書かれている、マゾッホの生涯の方がおもしろかったです。
理想のS女性を育てて、自分を責めさせるなんて徹底してますよ。
マゾ男の鑑だ。
“マゾヒズム”という言葉のモデルになった作家だけありますね。
(“マゾヒズム”という語は、サディズムがサド侯爵にちなんでいるように、マゾッホの名から性科学者のクラフト=エビング博士が取り出してきたものである)

しかし、実際のワンダの写真は“……”と思いました。
Sっぽさはあるけど、小説本編で描写されているワンダの美しさとシンクロしないんですよね。
当時は、アレが美人とされる顔だったんだろうか。

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